一目で格差がわかる相対的貧困率の補足データ

きのうは時間がなくてブログに載せきれなかったのですが、
厚生労働省の相対的貧困率に関する公表資料から、
「これ見れば一目瞭然で日本の格差がわかるじゃないか!」
「『格差はない』なんて言う専門家より、自分たちの実感のほうが正しい!」

と思えるグラフを紹介しておきます。

 


厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」より 

まずは、所得金額(収入から税金や社会保険料を引いた手取り金額)の分布です。
日本人の総所得金額から平均値を計算すると、平成25年の調査の時点で、平均所得金額は537万2千円。しかし、この平均所得金額以下にあたる世帯の数が、60%以上にのぼります。




このグラフからわかることは、数少ない高額収入者が平均値を引き上げているが、現実は、中間層が崩壊して、6割以上の家族が平均値以下の所得で生活しているという日本の経済格差の実態です。
そして、所得金額を低い順に並べて、全世帯のちょうど中央、50%に当たる金額を調べると、中央値は432万円。現実の日本の平均的な家族は、年間432万円でやりくりしているということがわかります。


次に、この平均所得金額以下で生活している6割以上の世帯は、どういった家族構成なのかを表したグラフです。中央付近の537万2千円のラインより左側に注目して下さい。


もっとも目立つのが、母子世帯です。96%の母子世帯が、日本の平均所得以下で生活しているのです。次に目立つのが高齢者世帯です。シングルマザーと、いわゆる「下流老人」と呼ばれる高齢者の苦しむ姿が、はっきり見えてきます。

次に、生活意識の実態です。



平成13年から平成25年にかけて、「大変苦しい」、「やや苦しい」と回答している世帯が増加していることがわかります。苦しいと感じる世帯が増えている分、減ったのは、「普通」と回答してきた中間層世帯です。「ゆとりがある」「大変ゆとりがある」世帯は、安定した一部の富裕層なのでしょう。

上の調査から、平成25年の生活意識をさらに詳しく見てみると、どのような家族構成の人が、どのように感じているかがわかります。



一目瞭然。母子世帯、子供のいる世帯、高齢者世帯が、「大変苦しい」「苦しい」と実際に訴えているのです。

これを見ても、実態をなにも表していない地球規模の絶対的貧困率の計算を持ち出して、「日本の貧困はたいしたことない」「格差は広がっていない」などと言う人間は、よっぽど安定して快適な生活をしているんでしょうね。
豊かな生活のなかで、弱者を見て見ぬふりしているだけ。弱者の意見、弱者の存在を否定する人達です。

「給料なんて上がらないですけどね・・・」
「先々考えたら、お金使おうと思えないですよね・・・」
「夫婦共働きでなければやっていけないですよ」
「子供を産めと言ったって、一人産むにも、先行き考えると不安です・・・」
「スーパーが値上がりして、つい産地もわからないクズ野菜に手を出します」


こういった実感のほうが、明らかに正しいのです。

 

 

 

政治・社会問題 | - | -

先進国の国内格差は「相対的貧困率」に現れるもの

ある方が、経済学者による、
 

「経済格差は広がっていない」

「統計で差が出るのは高齢化のせい」

「生まれたての赤ちゃんには資産がない」

「今は赤ちゃんの数が少なくて、高齢者の数が多いので、

統計上、差が広がっているように見える」
「マスコミでは貧困という
かわいそうな話は注目が集まるので、

喜んで取り上げる」
 

といった言い分が紹介されており、首を傾げました。
また、この主張の補足として、
あるブログも紹介されていたけれども、
http://blog.livedoor.jp/nnnhhhkkk/archives/65876030.html
読んでみると、頭のなかが曽野綾子みたいな人が書いた内容でした。
このブログの執筆者いわく、


“日本のマスコミは国内の「相対的貧困率」を持ち出して、格差社会を
問題だと言って扇動するが
現実には収入格差は縮まっている。
マスコミが絶対に取り上げない「絶対的貧困率」の国際比較を見よ。
日本は世界でも貧困率の
低い国であり、
このグラフを見れば、日本の
貧困など大した問題ではないということがわかる





◎絶対的貧困率
必要最低限の生活水準を維持するための食糧・生活必需品を購入できる
所得・消費水準に達していない絶対貧困者が、その国や地域の全人口に
占める割合


◎相対的貧困率

ある国や地域の大多数よりも貧しい相対的貧困者の全人口に占める比率。
世帯収入から税金・社会保険料を引き、世帯1人あたりが自由に使えるお金
を出し、それを低い方から並べた時に、ちょうど真ん中にあたる人を基準とし、
所得がその半分に満たない人の割合。

単純な購買力よりも、国内の所得格差に注目する指標


あのねー・・・。

地球の絶対貧困者と比較してどーすんの!?
国家間の経済や文明の水準はまったく異なっており、なにもかも一緒くたに
して貧困問題を語ることはできません。

アフリカのように、栄養失調の子供ばかりの大貧困層で構成されている
最貧国・失敗国家の分布を知るには、絶対的貧困率が有効だろうけど、
日本のような先進国で、どう考えてもアフリカよりも明らかにインフラが
整っており、働けない弱者でも、生活保護でなんとかしのげる福祉制度まで

ある国家の中での、貧困の実態は、相対的貧困率を見なければ意味がない

でしょう。



この絶対的貧困者のグラフ、『データブック国際労働比較』は、

毎年発表されて、ネット上でも全ページ閲覧可能になっているのだけど、
よくよく見ると、もとは、Pew Global Attitudes Project という、
ワシントンに本部を置き、オルブライト元米国務長官が議長をつとめる機関が
発表した資料のなかから引っ張ってきたらしい。
で、この機関のホームページに、もともとの資料がPDFで公開されていたので
見てみる。
世界の経済格差や各国国民の幸福度、貧困率、グローバリズム受け入れ度
などを調査したものなんだけど、
その調査規模が、「世界44か国に渡る、38,000人から調査」。
サンプルが全世界でたった38,000人ですよ。
そのなかに、日本在住の日本人で、日本の本当の実情を回答した人は
何人いたわけですか?

この Pew Global Attitudes Project による絶対貧困率の調査は、
あくまでも、地球上の絶対貧困者の分布を図る目的で行われたものであり、
資料では、アフリカや中南米諸国の貧困を大きな問題として捉える記事が
添えられていました。


↓↓元記事のグラフ。縦長だったので、見やすいように泉美が整形したもの。





一方で、日本にでは、厚生労働省と総務省による「相対的貧困率」の調査が
公表されており、ホームページで全データを閲覧できるようになっています。

日本全国の各市町村からまんべんなくサンプリングした57,000世帯から
調査した「全国消費実態調査」と、36,000世帯からの「国民生活基礎調査」
を比較したもので、日本国内の貧困状況、経済格差を知るという目的ならば、
Pew Global Attitudes Project のグラフによる、地球の絶対的貧困数からは、
決してわからない実態
が明らかになっています。

相対的貧困率は、世帯収入から税金・社会保険料を引き、世帯1人あたりが
自由に使えるお金を出し、それを低い方から並べた時に、ちょうど真ん中に
あたる人を基準とし、所得がその半分に満たない人の割合

要するに、一般的な家庭の所得の半分に満たない金額で生活する人の割合
です。
日本では、単身世帯で
年間122万円がこのラインになります。
2人世帯では173万円、3人世帯で211万円。

この実態に即した調査で、貧困ラインを下回る状態として現れたのが、

日本全体で16.1%、子供のいる世帯では16.3%、
つまり、6人に1人の子供が貧困状態にある、という結果なのです。



国内の貧困問題を語るときに、国際比較のグラフを持ってくる奴なんて、
ちゃんちゃらおかしいと思わなければいけません。

地球規模の絶対的貧困率と、日本国内の相対的貧困率、
データの悪用に騙されてはいけません。

政治・社会問題 | - | -

フェイスブックは面倒くさいからやめただけ

先日、フェイスブックを退会したんだけど、
「いなくなっているけど、どうかしたのか?」
「自分はブロックされたのか? 何か気に障ったのか?」
というメールが届いて焦った。
どうもしてないし、何も気に障ってないし、
ただ面倒くさいからやめただけです。
生放送や動画番組の告知や、DJやるときに友達を誘うのに
使ってたけど、そんなにすごい効果あるわけじゃないし、
生放送や動画見てくれてる人は、チャンネルに入会してくれて、
このブログも読んでくれているらしいし。
管理していた店のフェイスブックも、写真教室のフェイスブックも、
他のスタッフに引き継ぎができることになったので、
じゃあもう用事がないから退会したというだけ。

ブロックしやがったとか、勘違いされて恨まれたらイヤだから書いとくよぉ。

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読書のすすめと、観察のすすめ

晴れた! 洗濯機2回まわして、狭いベランダにやっとこさ干し終わる。

笹幸恵さんがブログに書いてくれているけれど、

(「読書のすすめ」突撃訪問 https://www.gosen-dojo.com/index.php?key=jo35goyyf-374#_374
昨日の「読書のすすめ」の取材は楽しかったなあ。
店主の清水克衛さんの、本への愛が凄くて、買わずにいられなくなる。
清水さんは、生放送も見てくれているそうだ。ブログでも昨日の訪問に
絡めて、さっそくゴー宣道場の宣伝をして下さっており、感謝しております。

「読書のすすめ」店主・本のソムリエ 清水克衛さんのブログ

http://ameblo.jp/dokusume/entry-12171286883.html

取材の模様は、次回配信の『淑女我報』をお楽しみに!


取材終わって、新宿二丁目にもどり、一週間ぶりに店に出る。
会う人みなさん
「舛添辞めさせることなんかなかったのに」「異常だよね」
と言っていた。ベッキーの時も同様で、辛口ではあるけど、流された意見の
人はあまりいなかった。
よく考えたら、新宿二丁目でラテン音楽を聞いている人達って、それだけで
こだわりがあるのだから、大衆の異常にもブレーキがかかるのかもしれない。
常連さんは、みなさんファッションにも気を使っているんだよね。
社用スーツでも、眼鏡のフレームがちょこっと特徴的だったり

ただ、小林よしのり先生もブログに書かれていたけど、

(「実感」と「情報」について https://www.gosen-dojo.com/index.php?key=jol5sp8o9-1998#_1998
銀座を歩く大人でも、外国人観光客にまじって、ユニクロやFOREVER21
なんかの、大衆向け
低価格店や、激安ファストファッション店で買い物して
いたりするもんね。


以前、ライジングの連載で新宿三丁目交差点に見る、格差社会の構図』
として、バーバリー、伊勢丹、ユニクロ、GU、H&Mなど、
ひとつの街のなかで起きているファッションの格差について書いた。
もちろん、ファッションにどれだけ気持ちをかけているかは、人それぞれの
趣向でしかないし、仕事柄そんなことにかまってらんない、もっと他のことに
興味が強い、という人も大勢いるのだけど、それでも、全体の傾向として、
『着るものにこだわってみたい』
『ちくしょう、こんなの着てみたいなあ』
という意識すら、最初から奪われている人も多いのでは? と感じてしまう。

だから服を買えとか、そういうことではなく、
こういった、じわじわと全体に浸透しながら、なんとなく起きている現象は、
日常のいろんな場面にひっそりと見え隠れしている。
一見、自分とは無関係と思える話題でも、実は大きな警告を発していたり、
社会全体の問題と重要な関連があったりもする。

注意を払って観察する目を持っておいたほうがいいと思う。
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民主主義という病いは、権力者の家畜を作る

昼の奥様向けワイドショーに、舛添氏の辞任を受けてもまだ、
「最初は辞任しないと言っていたのに、すぐ翻しましたね!」
などとむちゃくちゃなことを言って叩いている国際弁護士が出ていた。
『水に落ちた犬を打て』の精神だ。
首でも吊れと言わんばかりだし、現実問題、この群衆の異常な狂乱、
集団リンチ状態を途中でピタリを止める方法があったとすれば、
自殺という名の公開処刑か、またもやの激甚大災害か、
国内でのとんでもないテロ死亡事件発生か・・・
いずれにせよ《衝撃的な死》を目の当たりにするぐらいのことしか
なかったと思う。
そのぐらい、異様で恐ろしい空気が出来上がっている。


は、オオカミだった時から、どんどん人間に近づく動物になって、
現代では、人間の決めた「商品価値」に乗せられて、バカで愛くるしく、
人の手を焼かせて飼われていないと生きていけない愛玩家畜として
適した品種に交配させられている。
ペットショップには、一部の金持ちに高く売れる、小さくてバカでかばん
に入るような犬がごろごろ並んでいる。
ソファから飛び降りただけで骨を折ったり、散歩させすぎると関節炎を
起こすような、飼い主の手から離れれば死ぬしかない犬だ。


は、原種のものと、家畜として飼われるようになったものでは、
染色体のレベルから違うそうだ。
毛を狩りやすく、人間が扱いやすい品種だけを交配させてきた結果、
現代の家畜羊は、古代の羊よりも脳のサイズが小さくなっているらしい。

そして、羊は、群れになって過ごさなければ生きられない。
一匹ではとても害獣と戦えないことがわかっているから、本能的に群れ
をつくるようにできているのだ。
でも、その群れには、猿のようにリーダーがいない。
だから、羊飼いの少年でも、何百匹もの羊を扱うことができるのだけど、
リーダーのいない群れは、些細なきっかけから、突如として、全員が
つられつられた大暴走を起こしてしまう。
その無意味な羊の群れの暴走が、「羊の集団自殺」を起こす。


羊の集団自殺は、遊牧民が被る大損害のひとつなのだと聞いた。
羊をぞろぞろと牧草地まで歩かせているときに、たまたま崖側にいた
一匹の羊が、なんの弾みか、ピョンと崖から飛んで落ちてしまう。
すると、そのそばにいた羊が、些細な一匹の事故につられて、
またピョンと崖から飛び降りてしまう。
そして、群れがどんどん後につづけと、引きずられて、次々と崖から
飛び降りはじめる羊パニックを起こしてしまい、
こうなると人間にも犬にもを止めることはできず、5分、10分の間に
数百頭の羊が死んでしまうという大事故になるという。

羊にしてみれば、わけもわからず、習性に従って、群れを維持すべく
後に続いただけで、まさかそれが死へのダイブ・集団自殺だったとは
意識すらしていないだろう。
けれども、気が付けば谷底で全員が死んでいる。

人間にもまったく同じ現象が起きている。
些末なことに囚われて、どんどん狂乱が膨らんでいく。
その狂乱の群衆につられて、感じるよりも先にヒステリー行進を起こす。
もっと巨悪の、群れを追い詰めて干上がらせようとする問題があるのに、
そこには目を向けない。
また、目を向けないように、躾けられ、愛玩人間化、家畜化されていく。
民主主義という病いは、権力者のペット、権力者の家畜を作るばかりだ。
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にせものには、にせものを見抜けない

先日見た、佐村河内守とその妻に密着した、
森達也監督の映画『FAKE』、最高だったんだけど、
もしも次回作や類似作ができるとすれば、
題材は、ベッキーか、舛添要一がいいのかもしれないな。

『FAKE』には、「バッシングの標的になった少数派の目線を描く」
というテーマがある。
佐村河内守が《聾唖の天才作曲家》として取り上げられていた頃は、
決してメディアが使わなかったような、ものすごく間抜けな人間の部分
がそのまま撮られているから、
観ているうちに、佐村河内守夫妻の言動に愛着が湧いてきて、
なんでもない生活の1ページにめちゃ笑ってしまう。
そして、彼と入れ替わりに大人気となっていったゴーストライターの
新垣隆氏を祭り上げた、ブームの「滑稽さ」が際立って見えるように
なっていて、これがまた笑える。
メディアが、いかにおもしろおかしく、人を、視聴者を、躍らせるもの
なのかがよくわかるとともに、大衆が、どれだけ簡単に、波に乗って
いくものなのかという怖さもわかる。
私は現代音楽に疎いので、佐村河内守については、週刊文春で
事件が報じられるまで知らなかったんだけど、
あのキャラクターの濃さの凄さもあるけど、
そもそも彼の名前とビジュアルで発表された多くの楽曲を、
最高だ、聾唖なのに天才だと讃美した大衆が大勢いたわけだよね?
それが、一斉に翻って、「騙された!」「うそつき!」として、
ケチをつけて叩きはじめた。「CD返品する!」とかね。
「佐村河内は耳が聞こえるのか?」ということよりも、
その大衆の現象そのものが「佐村河内事件」だったんだと思う。

ベッキー事件も進行中の舛添事件も似ている。
舛添バッシングは、もう都政批判でなく、単なるブームだよね。
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アリvs猪木戦

アリ×猪木は、私が生まれる前年のことだったので、
たまに紹介映像をちらっと見るくらいだったんだけど、
きのうは15ラウンド全部見ちゃったわよ。

最初は、猪木ずっとこの戦法でいくのか、と思ったけど、
途中で、猪木が、アリが通常使用しない練習用の4オンス
のグローブで、セメントみたいにガチガチの拳で来ていた
という解説をしてくれたので、
そ、そうだったのかあ! 一発で目が潰れる可能性が!
とわかって、そこからますます前のめりで見てしまった。

一緒に見てた人が、アリの足が腫れあがるのを見て、
「アリ、かわいそう。同じところばかり蹴られて・・・
ボクサーだから足は鍛えてないのに」
と言うから、ばかやろう、戦う男にかわいそうなんて言うな!
立ち続けてステップを踏むこの姿がわからないのか!
と怒ってしまった。

あとで、なんか私、興奮して変だったかも、と思ったけど、
やっぱりあれは見入るよね? ふう。

さて、ライジングの原稿執筆中です。もう少しかかります。



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森達也監督『FAKE』おもしろすぎ!

森達也監督の映画『FAKE』を観てきたけど、
まったくもー、これは久々にヒット! めちゃ面白かった!
佐村河内守夫妻に密着しているんだけど、ひたすら笑っちゃった。
ドキュメンタリーでここまで観客が大笑いしてるのって、
珍しいんじゃないかなあ。
上映中の渋谷ユーロスペースは、超満員で立ち見がビッシリ。
現在、スクリーンを増やして、一日7回も上映しているらしいけど、
それでも毎回満員なのだそうだ。

見終わったあと、劇場から出て来る人はおおむね3パターン。

1)すっかり感動してる
2)怪訝な顔してる
3)にやにや笑ってる


ラスト10分ぐらいのシーンのあと、どう読み取ったかで、
その人のリテラシー度、人間観察度がわかるのかも。









 
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