雑誌や新聞は「プラットフォーム」じゃないよ〜。

昨夜は9時ぐらいに寝てしまって、4時に起きてMXの「モーニングクロス」。

…のはずが、9時に寝たのに0時に起きてしまい、その後、寝そびれて完全に睡眠不足だった。

番組終了後、取材に出て外で待ち時間を過ごしていたら、猛烈に眠くなって……車運転しない人間でよかった。

 

 

番組のなかで「新潮45」の話をしていたら、
“雑誌は「プラットフォーム」の一つなんだから、ダメなら
潰して、また新しい雑誌を作ればいいじゃないか”

という意見があると聞いた。

 

それってまったく腑に落ちない…。
この深刻な出版不況の時代にそんなに簡単に雑誌を作って
売れるわけがないと思うし、
だいたい、「プラットフォーム」というのは、
『Yahoo! JAPAN』 とか『Facebook』とか『BLOGOS』とか、
よそから「コンテンツ」の提供を受けたりして、それらを
使って人を集めて収入を得ているウェブサービスのことを
あらわす言葉だ。

 

「プラットフォーム」では、一本の原稿に対して、
雑誌や新聞や書籍の出版社のように、企画、編集、執筆、校閲、
文字校正、デザインなどプロの職能を持つ人々の手が入らない。
だから、フェイクニュースが蔓延しても、その責任の所在が
まったく明らかにならなかったり、
二束三文の素人ライターが書いた記事が、さも「オフィシャル」な
もののようになって流れたり、
新聞では一面見出しになっている国際問題があるのに、
ネットニュースではのん気にネコのもふもふ動画だけが見られて
いたり、破滅的な状態になってしまうのだ。

出版媒体と「プラットフォーム」を混同するなんて、あまりに
物事を軽薄に考えすぎているし、
そういう感性こそ、「売れればなんでもいいじゃん」という
無責任な舵取りにつながっていると思う。

 

眠い。きょうはもう寝る。

 

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スウェーデン vs 中国人観光客

スウェーデン・テレビが報じた中国人観光客の映像が面白くて
思わず笑ってしまった。


中国人観光客の一家が、スウェーデンのホテルであまりに横暴な
ふるまいをするので、深夜の路上に放り出された。
どうやら、チェックインの時間を丸無視して12時間も前の深夜2時
にやってきて、ロビーで寝泊まりさせろと言い、仕方がないので
許可したところ、あまりに行儀が悪すぎて警察を呼ばれたようだ。
放り出された中国人一家は、路上にごろごろ寝転んで
「殺してくれえええ!」「これは殺人だあああ!」
などと大声で泣きわめいている。

 

この動画に、スウェーデン・テレビがおもしろおかしくツッコミを
入れて放送。さらに、かねてから業を煮やしていた中国人向けに
「歴史的建造物の前で、大便をしてはいけません」
「ご飯を食べながら、おしっこをしてはいけません」
「私たちは中国のみなさんを歓迎します。でも、態度が悪ければ
お尻を叩きます」

などからかう映像を制作して放送。


すると、この動画が中国で1億3000万回も再生されて、
「反スウェーデン」の声が上がり、中国政府から「人権侵害だ」と
抗議を受けて外交問題に…。

人権侵害て、どの口が言う? って感じだけど、それがスウェーデン
の国家理念の一番痛いところを突く言葉だから使ったんだろう。
結果、スウェーデン・テレビが謝罪したとのことだ。

 

『男女平等・個人尊重・人権尊重』がスウェーデンの国家理念だ。
しかしやはり、
「なんでこんなことする奴らの人権を尊重しなきゃならないの」
と思うのが、理念では統一できない人間の反応ということでは?

移民に寛容にふるまってきたスウェーデンでも、いまは
「男尊女卑が習慣のイスラム圏の人間を、男女平等の我々が受け入れ
てもいいのか?」
というジレンマに陥っている。
スイスの例も、配信中のライジングに書いた通り。

『泉美木蘭のトンデモ見聞録』第98回「男女平等原理主義と不寛容」

  

『多様性』『寛容』とは一体なんだろうと考えさせられる。

スウェーデンは財政難を抱えており、首相が年金支給年齢を75歳に
引き上げると発言したことがある。現に段階的に引き上げられている。
移民を抱えつつの「高福祉」には無理が生じてもいるのだ。

 

 

例の中国人一家は、路上でも大声で騒ぎつづけたので、
最終的にパトカーに乗せられて、10数キロ離れた墓地のそばに
降ろされ、放置されたらしい。
スウェーデンらしいなあと思う。
日本人だったら警察署に連れて帰って、むりやり朝まで面倒を見て
疲弊してしまいそうだ。

 

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過去3年間の表紙で振り返る「新潮45」

幻冬舎plusの連載、「オオカミ少女に気をつけろ!」で
「新潮45」について過去3年間の表紙を眺めながら、
その編集方針とその背景にある社会現象について分析しました。

 

◎「新潮45」が残念な末路に至るまでの、

ここ3年の特集を振り返ったらますます寂しくなった話
http://www.gentosha.jp/articles/-/11264

   

担当編集のSさんに、残念ですよね、この末路は他人事じゃない
気がしてしまいますよね、と言いまくっていたら、
そのままタイトルとしてつけられました。

特に発行部数の変遷をデータで見ていくと、ため息しか出ませんでした。

  

どうぞご高覧ください。

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ドリアン・グレイの肖像

ホームページの更新がまったくめんどうになってしまったから、このブログのデザインをちょっと変えて、告知とかも表示しやすいようにしたくて、そういうのに詳しそうな人にしばらくお任せしてたんだけど、「なんかちょっとそれ無理っぽい」らしい。JUGEMのブログを使ってるから、あんまり自由度が高くないみたいだ。

じゃー、このままでいっか。
ホームページのほうはあんまり最新情報なんかを更新しなくていいようにしたいんだけど…。
   
このごろ仕事で経済書と医療の本ばっかり読んでいて、ロジカルさに疲れてきて、オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』(福田恒存訳)を読みはじめた。これが、序文の芸術論からはじまって衝撃的に面白くて、「幸福な王子」と「サロメ」ぐらいしかつまんでいなかった私は、どうしてこの年齢まで読まなかったのかとすっかり悔やんでしまっている。
   
   
あらすじの前に、やっぱり会話のなかの文章そのものの面白さにまず惹きつけられた。
あたし、めちゃくちゃ背徳的だからなーーー。
「ヘンリー卿」の言い分にドハマりしちゃうんだよなーーー。
  
序盤の失恋女優の自殺に対して、ドリアン・グレイが頭のなかにめぐらせるエゴイズムなんかは、夏目漱石の『こころ』に影響を与えたシーンなんじゃないかな…とふと思った。
  
映画にもなっているけど、これは小説で読んだほうが圧倒的に世界観があじわえると思う。たとえこの小説をそっくりそのまま映画にしても、ヘンリー卿のとめどない会話文が、演劇調になってしまって、そのなかに散りばめられてる名文がまったく頭に入ってこないだろうし…。
     
それにしても、19世紀後半のイギリス貴族には、これほどの教養の高さが当たり前にあり、ランチの席でも、友人との会話でも、このような哲学的議論が当たり前だったのか。いや、ワイルドの生きていたサロンの世界が、特にそういうレベルだったのか。
のんびり一週間ぐらいかけて読むのかなあと思っていたのに、あっという間に終盤まで読んでしまった。
福田恒存の翻訳の文体がうまいのもあると思う。
オーブリー・ビアズリーが描いた「サロメ」の絵が、うちの部屋の壁に飾ってあるんだけど……この小説は完全ノータッチだったから、ちょっとした玉手箱を開けた気分でうれしい。
  
「博愛心に富む人間は、人道的なセンスをまったく欠いていますからね」
  
「あなただって認めないわけにはいかないでしょう、ハリー、女性が自己の生涯の最上の時期を男性に捧げてしまうということを」
「まあね、だが、せっかく捧げてくれたものを、こだしに取り戻したがるのもまた女性だからね」
   
いいセリフだ。
 
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欧州の医者はストも起こすしバカンスにも行く

ドイツの心臓センターで研究職として働く女性が、
日本とドイツの勤務実態の違いについて語っています。

この記事にすこし補足します。

 

医学と言えばドイツ語のイメージがありますが、
ドイツは、ビスマルク時代に世界初の公的社会保険制度を
導入した国です。
これが日本の国民皆保険制度のひな形になりましたが、
日本とは大きく違う点があります。

 

ドイツでは、保険会社を通して法定保険に加入します。
そして各家庭では、ホームドクター(家庭医)を決めて、
どんな病気でもまずはホームドクターを受診します。


保険証をホームドクターに預けている家庭も多いようです。

ホームドクターは、いつでも駆け込めるわけではなく、
まずは電話で予約を入れるのが一般的です。
診察の結果、さらに先の病院が必要となれば、
ホームドクターが紹介状や予約をとってくれます。

 

でも紹介された病院がイヤな場合があります。
この時は別の病院を自分で探すこともできますが、ただし、
自分の所属している保険会社が契約している病院しか
選べないというシステムになっています。
日本のようにいつでも、誰でも、どこの病院にでも
かかれるというわけではないのです。

 

冒頭で紹介した記事のなかでは、
ドイツの医者は朝7時半から勤務開始、夕方4時には
終わり、当直は月2−4回。
日本のように、フォローしあって働くことはなく、
個人の仕事は個人で処理するという意識が国民全体に
浸透していて、医者にとっては生活設計しやすいようです。

 

基本的に、患者ファーストでなく、医者ファーストなのです。

 

その最たるものが、ストライキです。
ドイツをはじめ、ヨーロッパでは、
医者でも平気でストライキを起こします。
他の労働者もスト起こすんだから、医者もいいでしょ?
という感覚です。
さすがに救急外来は動き続けるようですが、
外来診療は完全に機能停止します。

 

日本人医師がストライキを起こしたら、日本人総出で、
「人の命を預かる医者が何事か!」と、その「職業倫理」
について大バッシングするでしょう。

 

日本では開業医でもせいぜいお盆休みは4〜5日程度で、
すぐに診療再開してくれます。
でもヨーロッパの医者は夏になると平気で4週間休んで、
バカンスに出掛けてしまいます。

「医療は患者のため」を徹底してくれている日本人とは、
そもそもの価値観も国民性もちがうのです。

学べる部分ももちろん多くあると思いますが、
“あこがれの欧州”の医療システムを日本に導入すれば、

すべてが解決するというのは、まぼろしです。

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東洋経済オンライン

東洋経済で、小泉進次郎議員×松本晃ライザップ新COOの対談記事を書きました。
松本晃さんは、前職がカルビーのカリスマ会長。

 

「若い人が失敗したところで、会社はめったに潰れません。会社を潰すのはトップなんですよ。だから、若い人には自由にやらせてあげて、その代わり、失敗したときには、なぜ失敗したのかをちゃんと学ばせる。負けに不思議の負けはないんだぞ、と」

 

ちなみに「負けに不思議の負けはない」というのは、野球の野村克也監督の言葉を引用されてます。

 

僕たちが「抵抗されても変革をやめない」理由

小泉進次郎×松本晃「100年人生」働き方対談

https://toyokeizai.net/articles/-/235555

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1億円の医療費

ある日本人実業家が、仕事でニューヨークを訪れ、
高級ホテルに滞在中、凄まじい腹痛に見舞われて気絶。
気が付くと救急搬送された先の病院で、
すでに緊急手術を受け、ICUに寝かされていた。
動脈に血栓ができて内臓が壊死していく病気で、
死に至る可能性があり、緊急手術は正解。
実業家は命拾いした。
その後、一か月ほど入院したのち、
無事に健康をとりもどして退院となったそうだ。

 

そして、退院時、請求された治療費が

 

1億円。

 

なにかの間違いじゃないかと問いただしたけど、
「これが普通ですけど」。
で、弁護士を入れて話し合って、
なんとか3000万円に負けてもらったんだって。

 

でもこれ、決してアメリカの医者は悪徳だという
単純な話ではない。それが普通、なのだ。
そして医者も「本当に施したい治療ができない」
というジレンマを抱えているそうだ。


日本は高額療養費制度があるから、
高額な治療が必要だということになっても、
年収によって自己負担額の頭打ちが決まっていて、
年収700万ぐらいの人でも9万円ぐらいで済んだりする。

ところが、アメリカは医者が手術をしたくても、
保険会社が査定してOKを出さなければ、実現しない
という壁が…。
そもそも無保険も多いし。

 

各国の医療事情についてこのひと月でいろんな論文や

本を読んだり、体験談を聞いたりしたけど、
なにがなんでもアメリカでだけは病気になるまい、
本当にそう思った……。

 

もちろん1億円請求された人は、高級ホテル宿泊の
金持ちな日本人だから、という印象があったので、
ちゃんとした病院に搬送されてしまい、
ちゃんとした緊急手術をされてしまったわけだけど。
でも手術しなきゃ死んでたわけだしね…。

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El Cantante

2年ぶりぐらいに地元のサルサクラブに顔を出してみた。
ずいぶん顔ぶれが変わっていて知らない人ばかりだったけど、覚えていてくれた人がいて、何曲か踊ってきた。

いつもアイララでスニーカーのままキューバンスタイルぽく踊っていたから、ヒールの高いサルサ・シューズで、くるくる回されながら踊るようなのは久しぶりだった。

 

昨日、生放送が終わって帰宅して、寝しなにサルサ界の大スター歌手エクトル・ラボーの生涯を描いた映画『El Cantante』を観ちゃったんだよ。
もともとここしばらく気分が落ち気味なんだけど、エクトル・ラボーという天才歌手の男の人生が、またあまりに悲哀に覆われていて、ものすごく動揺してグスグスに泣いて歌に浸ってしまった。

 

生まれ故郷のプエルトリコからニューヨークに出たエクトル・ラボーは、出入りしていたラテンクラブですぐに評判になり、FANIA Recordsに引き抜かれる。で、トロンボーンプレイヤーのウィリー・コロンと組んだバンドで超大成功したんだけど。

 

サルサって陽気なラテン音楽……というイメージかもしれないけど、エクトル・ラボーは貧しさから逃れるためにアメリカにすがりついて故郷を出たヒスパニックの哀しみや、カリブの海への想い、栄光の裏側につきまとう孤独なんかを歌い上げていて、聴き入りながら踊っちゃう。そう、サルサって悲しいの。悲しいから好き。

 

映画では、マーク・アンソニーがうまく役に扮しながら歌い上げていた。
特に「Aguanile」のシーンに驚いた。原始宗教的アニミズムな雰囲気を表現してみた歌なのかと思ってたら、あんな悲惨な現実から生まれた曲だったとは……。歌うしかない人生に畏れ入るしかないよ。

 

 

映画のなかでは、本物のルーベン・ブラデスが出てきて、「エクトル・ラボーに捧げる」と前置きしてから、ギター弾き語りで『El Cantante』を歌うシーンがあった。巻き戻して2回聞いてしまった。
もうファンにはたまりません、っていうかファンにしかわからない世界だけど最高です、みたいな。

 

アイララにもFANIAのレコードいっぱいあるから、もっと聞きたいなあ。

 

 

たださ、マーク・アンソニーもいい声だし、好きなサルサ歌手なんだけど、この映画を観てしまうと、そのあと確実に本物のエクトル・ラボーのサルサをしみじみ聞いてしまうでしょ。そうすると、やっぱり本物のほうが格段にいいわ……とつい思ってしまうよね。闇が深すぎるのよ、エル・カンタンテの人生は。

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東洋経済オンラインGAFA論インタビュー

東洋経済オンラインで、「GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazonの米国テック4社)」に関するシリーズ、ジャーナリストの佐々木俊尚さんへのインタビュー記事が配信されました。

スコット・ギャロウェイ著『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』は相当おもしろい本なので、おすすめしときます。

〇東洋経済オンライン
日本人が治すべき「テクノロジー怖い」症候群
https://toyokeizai.net/articles/-/235385

私自身は「ネットは使わなきゃならないけど、ほんとやだやだ」「GAFAやだ、プライバシーとられるのやだ」という典型的な日本人タイプなのですが、記事を読んでみなさんはどう考えるでしょうか。

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陰謀論とブラックアウト

明日配信のライジングは、権力と結びついた米国の陰謀論者について書いた。
そういや昔、変な人から
「秘密結社イルミナティが人口削減のために戦争や疫病を起こしている。311の大地震はイルミナティが起こした海底核爆発が原因だ」
というメールがきたことあったっけ。
陰謀論の世界では、たいてい権力者は「敵」とされていたけど、最近は「陰謀と闘う我らがトランプ」とか「この状況を打破できるのは安倍ちゃんしかいない」みたいな、権力と結びついているものが主流になっているから危ないと思う。
陰謀論=フェイクは、議論したくない人々には最大の武器になるのだ。

 

それから、夜になって新たな資料をもらって、幻冬舎plusのネトウヨ原稿に「原発再稼働しないから北海道はブラックアウトしたんだ」というデマについて書き加えたんだけど、北海道電力の管内にある発電所は、泊原発含めて出力調整能力を持っておらず、今回の苫東厚真発電所のように大きな発電所が地震によって脱落した場合は、ほかの発電所もつぎつぎと連鎖的に自動遮断され、送電網破綻による緊急停止は泊原発にも及んでいたそうだ。
つまり、泊原発が稼働していたとしても、ブラックアウトしていたということ。核燃料が原子炉のなかにある状態でブラックアウトするほうが、よっぽど危険じゃないか。

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