不完全燃焼だけど

朝日新聞vs小川榮太郎の公判にまた行ってきたけど。
前回あふれるほどの傍聴人だったので、今回から東京地裁の一番大きな法廷で行われることになったんだけど、なんだか人気なくて、がら空きだった。
ゴー宣道場がこんな状態だったら、恐ろしくてたまらないわ、とか、めちゃくちゃ勝手なこと考えていた。
人気の問題じゃないか。
なんにしろ、次回はお盆をはさむから9月になるということだけど、もう朝日新聞が正しかったことが明らかになりすぎているし、その頃の情勢考えると、一体どうなっちゃうんだろうね。

 

不完全燃焼のまま裁判所を出て、近くのラーメン屋で香港麺をすすりながら「世間に流される人たち」「ネトウヨになる人、ならない人」について話し合った。腹立つぐらいまずいラーメンだったけど、議論は有意義でおもしろい結論が出た。
そして帰りの電車のなかで、やっぱり芸術論、文学論みたいなのってもっと必要なのかなというところに結び付いた。芸術家と偏執性シリーズ、もう少しつづけようかな。

 

写真はアンドレ・ブルトンの「ナジャ」。
パリで出会った奇天烈でシュールな女・ナジャが、どんどんブルトンの感性を刺激していくという不思議な自伝小説。
「美とは痙攣的なものだろう、さもなくば存在しないだろう」
(巖谷國士訳)という名文で終わる。

 

日誌 | - | -

ライジング「芸術家と偏執性〜ハンス・ベルメール編」配信

今週のライジング、連載「泉美木蘭のトンデモ見聞録」は、

「芸術家と偏執性」シリーズ…「ハンス・ベルメール編」で書きました。

 

もうちょっとふざけた記事だって書きたいんだけどさ。

文化のやせ細っていくのを見ていると、ハンス・ベルメールは紹介せずにいられないのでありました。

グロテスクのなかにあるエロティックな美、どうお感じになるでしょうか。

 

 

小林よしのりライジング号外2018.6.12

 

小林よしのり『ゴーマニズム宣言』は…

「水着審査をなくすミス・アメリカ」

 

アメリカを代表するミスコンテスト
「ミス・アメリカ」が、
今年から水着審査を廃止し、
美人コンテストであることをやめる
と発表した。

本気か!?
エイプリル・フールじゃないぞ!!
美人コンテストじゃない
ミスコンテストって、
一体何なんだ!?

実はこれも「#MeToo」運動から発生した
フェミニズムの暴走がもたらした
ポリコレの産物らしい。
イデオロギーの暴走は、
表現を縛り、息苦しい世の中を作ってしまう。
その行き着く先は…!?

 

 

泉美木蘭のトンデモ見聞録は…
大好評の「芸術家と偏執性」シリーズ、
今回は「ハンス・ベルメール編」

 

創作人形制作の第一人者で
多くのファンを持つ
四谷シモン氏が、人形作家として
決定的な影響を受けたという
ドイツの芸術家ハンス・ベルメールの、
思わず息をのむような作品群。

それはなぜ生み出されたのか。
決して見て心地よくない、しかしその奥底には、
得体のしれない「美しさ」がないか?

まさかこれに「削除依頼」が来るほど、
「良識」が表現を狭める世の中では
ないでしょうね…

 

小林よしのりライジング号外2018.6.12

泉美木蘭からのおしらせ | - | -

今日のいろいろな展開

たいしたことないんだけど、ちょいと加療中のところがあって、今日が最後の診察だった。
医者から「数分で終わるし、それで治療終了だから」と言われていたので、福岡からの飛行機で羽田空港に降り立ち、その足でかなり気楽に病院へ立ち寄ったら、その最後の数分の治療ってのが、もーんのっっすごいあり得ない痛さでさ。久々に冷や汗かいたわよ。

「二時間で痛みも治まるから、帰ってちょっと休んでください」って言うので、一泊二日分の自分の荷物を両手で抱きかかえて傘さして、ほとんどすがりつくような中腰で歩いて帰宅してさ。
そのまま服も脱がずにベッドで丸まってたら、もー、痛みのあまり些細な記憶が全部憎たらしく思えてきて、地獄の釜の蓋が開いちゃいましたって感じで、人の悪口が腹の底からあふれ出て来る状態に。
いやあ、やっぱり健全な人間関係を築くためには、健康な肉体が大切なんだねえ…。
でも、ぐっすり眠って、目が覚めたら落ち着いたので、これからライジングの原稿。

 

 

博多にいる間に、新宿二丁目本の進行がどんどんドラマチックな方向に展開。
文字原稿は仕上がって、おおかたカバーデザインも出来上がって……というところで、店内から、金子國義画伯のものすごくいい絵のコピーがまた発見されちゃったの。
金子先生御用達だったからね、いろんなところにカジュアルに作品が使われてて、スタッフとしては別に当たり前の風景だと思ってたんだけど、編集者が見に来たら「えっ、これって!」みたいな発見が起きるという。

「コロタイプ」という最古の写真製版技法を使ったリトグラフに、金子先生が手彩色した作品なんだけど、これがあまりにもうちの店と結びついている絵で、ぜひ掲載したい、だけど元絵はとっくに売られてしまって所有者は行方知れず、ポジフィルムも残っていない! っていう話になっていて。
で、羽田で飛行機を降りて、スマホの電源を入れたら、Studio Kaneko さんから、元絵はないけれど、着彩前のモノクロのリトならアトリエで所有しているので、着彩技術のある方にお願いして復元するという手法がありますがチャレンジしませんか、というものすごい提案が展開していた。
そりゃチャレンジしたいですよね、今回、美術専門の出版社なんだから。
成功なるか? 興奮しちゃう。よみがえる金子國義。

ところでこんなに書いて大丈夫なのか。

日誌 | - | -

「僕は『戦争論』を誤読したネトウヨだった」配信

幻冬舎plusで連載している「オオカミ少女に気をつけろ!〜欲望と世論とフェイクニュース」、本日記事配信!

 

「僕は『戦争論』を誤読したネトウヨだった」(前編)

http://www.gentosha.jp/articles/-/10489

 

ネットは「便所の落書き」なんて言われて済まされていた時期もあったけれど、いまやそのネットの中で醸成された空気が、そのまま街頭へ飛び出し、自他の実生活を侵食し、雑誌や本の売れ行きを左右するような状態にまで悪化・劣化している状態。

 

「気が付いたら、友達がいつの間にかネトウヨになっていた」
こんな報告をちらほら聞くようになりましたし、私の友人も実はその世界の住人に…。

 

人は、一体どんな経緯をたどってネトウヨになっていくんだろう。

 

ずっと、「こんな経緯なんじゃ、ないか、なー?」「こんな人物像なんじゃ、ないか、なー?」なんて想像していた世界でしたが、やっぱり会ってみなきゃね。
というわけで、実際に「元ネトウヨでした」と名乗り出て下さった方を取材させていただきました。

今回記事に登場していただくのは、13歳の時に学校の図書館で読んだ『戦争論』をきっかけに、ネトウヨの道へと走ってしまったと語る青年です。
非常に理知的な印象で、自分自身のことを謙遜しながら、整理して冷静に語る姿に、私は好感を持ちました。ぜひご一読ください。

 

「僕は『戦争論』を誤読したネトウヨだった」(前編)

http://www.gentosha.jp/articles/-/10489

 

泉美木蘭からのおしらせ | - | -

美術室での思い出

原稿の参考資料を探すためにネットで美術展の検索をしていたら、ある地方の美術館のホームページにものすごくよく知ってる絵の紹介が出ていて、驚いてその先の用事を忘れてしまった。

 

いまから25年前、高校生のとき、私は学校の美術の先生の絵のモデルをやっていて、放課後になると美術室の横に併設されている先生のアトリエに行って、そこで1時間ほど、当時出展予定だった大きな油彩につきあっていた。
その頃の絵が、2018年になってまた個展に出されるらしく、ポスターになって紹介されていたのだ。
しかも70代後半になった現在も、精力的に新作を描いておられるということもわかった。

 

もちろんヌードでもなんでもない、普通の写生モデルだけど、あれって、いま同じことをやったら、ものすごい大問題に発展しそうな要素があったかもしれない。
放課後、50代の男性美術教師のアトリエに、16歳の女子高生が一人で行って、ずっと二人きりでいて、じろじろ見られているわけだから。

 

授業では聞かないような、ずいぶん難しい話をたくさんしていた。
いつもちんぷんかんぷんな哲学書の話ばかりするので、自分も読んでみることになり、完全なるちんぷんかんぷんのまま
「ハイデッガーの『存在と時間』を読みました」
と言ったら、
「ナチスと融和していったことについて、きみはどう考えるのだね?」
と詰問されて、なにも答えられないでいたら、そこから延々とハイデッガー批判を聞かされて、こちらはモデルだから止まってなきゃいけないし、なにしろ高校生だし、だんだんと目を開けたまま眠る、みたいな境地を切り拓いていったことがあったような気がする。

 

絵具を開けるときに指先を切ってしまった先生が、ぷうっと皮膚の上に盛り上がっていく血液を見て、
「美しい赤だ……」

と、狂気じみたセリフを吐きながら、その血をキャンバスにのせる様子を、横でずっと見ていたりもした。その絵は、相当な傑作になって、後年、東京都現代美術館での展示会に出展されていた。
だから、「芸術家ってヤバいものなんだ」と、もうこの頃から理解していたんだと思う。

 

一般的には、女子高生への教育としては、危ない話だよね。
私にとっては、いい思い出にしかなってないんだけど。

 

高校卒業直前に、さっと描いてもらった横顔は、いまでもちゃんと額装して私の部屋にあります。

 

日誌 | - | -

ずっとファンキーな人たち

巨匠アトリエ探訪、サイケデリック・ポップアートの田名網敬一さん。
絵だけを見たら、とても80代の方が描いたとは思えない爆発ぶり。
ちょっと前、ルイ・ヴィトンのショーウインドーに田名網さんの作品がドカーンと置いてあって、すんごいなと思って見てた。

 

 

絵の展覧会って、いろんなタイプの人が集まるんだけど、田名網さんの展覧会は、めちゃくちゃかわいくておしゃれな美大生でいっぱいなんだよね。グラフィックデザイナーとか、スタイリッシュな人が多いのも特徴。
ご本人も超おもしろい。二丁目まわりの話を中心に、たくさん聞かせていただいた。過剰で、おもしろすぎて、笑いすぎた上に、これ書けませんよ、みたいな話が盛りだくさん。
今月も、海外での展覧会で大忙しだそうだ。

 

 

右が田名網さん、中央は最近つるませていただいているイラストレーターの岩崎トヨコさん。「全ブス連」と名乗って活動したり、世界的に著名になった写真のモデルだったり、黒澤映画に麻薬の売人の役で出ていたり、面白いお話がいっぱい詰まっていて、かなり好き。
みんなファンキー。私が一番普通なんです…。

日誌 | - | -

週刊SPA!創刊30周年イベント

中島岳志先生をゲストにお迎えしてのSPA!出張版ゴー宣道場「保守とリベラルの役割、そして立憲」、とても濃厚で面白い議論だった。
保守思想についての基本的なところ〜中級、上級の知識に至るまで、中島先生が次々とよどみなくお話下さるのでとても勉強になった。

右も左もこれまで「憲法」というものを、自分たちの陣営のアイデンティティと結び付けてしまい「勝った・負けた」の闘争にしか利用せず、まともに考えてこなかったツケが、いまの国民の憲法への無関心さという結果にも現れているのだと思う。

中島先生がおっしゃるように、そういった闘争を乗り越えたところへ進まなければならない、それが「立憲的改憲」。
自分たちで考えて、議論して練り上げていく、憲法への愛着を醸成する場のひとつとして、ゴー宣道場は機能しているのだと思うし、こういった場がもっと広がって欲しいと思う。
来週の九州ゴー宣道場も貴重な回だ。
中島先生、ありがとうございました。

 

それにしても週刊SPA!の創刊30周年イベントの場にいるなんて不思議な感じだった。
はじめてライターとして原稿料をいただいて仕事をしたのが、週刊SPA!だった。26歳だったかな、その頃出した本を持って、いきなり扶桑社へ営業に行って、そしてお土産に仕事もらって帰って…。
それからしばらく特集記事をやらせてもらって、くらたまさんの「だめんずうぉ〜か〜」のネタとして何度となく登場したりだったよ。


そう! それで「散々ろくでもないことばかり立て続いている木蘭さんが、ついに結婚したらしい!」みたいな感じでまた登場して、「やっぱり男を見極めないとね」なんて言いながら幸せ自慢したところで、終了したままだった…。もう、思い出すだけで頭が痛いわ。

しかしいま思うと、「セクハラ? なんじゃそら?」みたいな勢いで、ものすごく自由度の高い面白い記事をいっぱい書かせてもらっていた。
得難い体験ばかりで楽しかったけどなあ。
その頃にお仕事をいただいていた編集者の方のお一人が、編集長になっておられた。

あ、今週のライジングのネタを思いついた。

日誌 | - | -

また一年

たちまち1年。またここから1年だね。

誕生日のお祝いにってアンスリウムをいただいた。ありがとう。

もくれん植物園、がんばって育っております。

 

日誌 | - | -