ネットと産経新聞は別世界だね

きのうはやることが多くて、合気道の稽古にも行けないまま深夜3時になって

しまい、1時間くらいしか眠れないままTOKYO MX「モーニングクロス」へ。
朝刊4紙をコピーしたものを貰ったんだけど、今日は全紙、
閉会中審査の加計学園問題。



朝日新聞 首相側近「記憶ない」連発
東京新聞 首相「1月に初めて計画知った」
毎日新聞 首相「認定当日知った」
読売新聞 加計へ便宜「指示せず」


朝日・東京・毎日は「えー、ウソでしょそれー」と不信感の募った発言が

見出しになってるけど、読売はちょっとトーンがちがうかな。
でも各紙一面がっつり使って、トップ記事で報じている。

で、家に帰ってきて、産経新聞の一面を見てみたらびっくりだよ。
一面トップ記事は…



産経新聞 重慶市トップ失脚

なんじゃいなー!?
閉会中審査の内容については、一面で全然ふれていなかった。

でも二番目の記事が、産経新聞とFNNの合同世論調査の結果報。
《内閣支持率急落34.7% 首相を「信頼」29%》
とのことだ。

フジは、昨夜のユアタイムでも、
「みんな前川さんが正しいという前提で見ているけど、本当にそうなのか?」

「言い間違いがあったぞ!」
という路線でネチネチ政権擁護をしていたけど、それでも世論調査すれば

こういう結果になる。
街の声を聞いても「信用できない」がほとんどだ。

だが、
産経新聞の阿比留瑠比氏によると、安倍は10年前の退陣で、
「自分は一度政治的に死んだ人間だ」と自称しており、
「どん底から自力ではい上がった安倍首相が、今回の支持率急落ぐらいで

闘志を失うことはない」のだそうだ。

・・・すごいね。

「政治手法でも漸進主義をとる首相は、焦らず時間をかけて取り組む覚悟

なのだろう」と。

どこが漸進主義なんだよなぁ。
岩盤規制だ、抵抗勢力だと言って、自慢のドリルで超急進的に、
というか…急ごしらえすぎる勢いでお友達専用の穴を開けてるのに。


今日は、加計学園問題について、
1)公務員獣医師に進路誘導するための待遇改善が必要であること、
2)私学と地方自治体の安易なもたれあいで失敗した事例のこと、
3)教育に「市場原理」を適用したら、自己利益が優先されて多様性が

失われてしまい、学問はやせ細ってしまうという話などをしたけど、
家に帰ってきたら、ネットの民たちからわんさか罵詈雑言が来ていた。
「獣医師会のまわし者のパヨク」だって。

ネットと産経新聞ってまったくの別世界だわ…。

 

日誌 | - | -

何も答えていない和泉審議官、スゴイこと言い過ぎてる加戸前愛媛県知事

今日の閉会中審査、衆院予算委での和泉洋人審議官の発言。

「『総理は自分の口から言えないから、変わって私から言う』という
表現は、仮にそういう極端なことを言ったならば記憶に残っていますが、
まったく記憶は残っていませんし、したがって、言ってございません

 

――相手が「総理のご意向」だと受け取るような話をしなかったのか、
それとも、した記憶がないのか、どちらなのか?

 

「しなかったと思っております

 

――大事なところなのではっきり答えていただきたい。
言ったのか、言わなかったのか?

 

「記録が残っていないんで、私の記憶に従って答えるしかないのですが、
言わなかった、と、思っております



これ、巧妙になにも答えていないよね。
稲田大臣を見習っているんだろうね。
あとでもし追及されても、こう言い逃れればいいということだよ。

「私の記憶に基づきますと、そんなことは言っていないと思って
いたのです。しかし、私の記憶が間違っていたかもしれない。
いまは、そういうことを言ったのかもしれないと推測しています。
しかし、記憶に基づいてお答えしたわけで、意図的に虚偽答弁を
したという認識はございません」


まったく信用できないな。
そんなに記憶力のあやふやな人が、官僚として登り詰めているわけ?
呆れた。

 

 

そして、加戸前愛媛県知事のおそるべき言い分。
文部省OBの加戸氏は、後輩のもとを訪ねて獣医学部新設について
説得を試みたという。
しかし、先輩に敬意は表するが、冷たくあしらわれた、と。
そのときに加戸氏が言ったという言葉がすごい。

「理屈はいい。でも考えてみてくれ。愛媛はこんなに困ってる。
アメリカはすでに感染症、ライフサイエンスの重要性を認識して、
獣医学部の大幅増員と新設に踏み切ってもいる。
わたしは愛媛県知事として道州制推進論者でしたから、
仮に四国州ができて、日本人は認めないといったら、
アメリカの第51州にいれてもらって、すぐ獣医学部を作って貰う。

恥ずかしくないのか?」


恥ずかしくないよお!
アメリカがこうだから日本も同じようにしなければ、だから愛媛に
獣医学部を作るのだ、というのは理屈としてつながらない。

そもそもアメリカのように、目下人口増加中の国と、
人口も家畜の飼養戸数も減少に向かっている日本とでは、
同じ危機管理でもやり方が異なるだろう。
パンデミックの危機を煽って「だから愛媛に獣医がいる」という
言い方はあまりに粗雑で、「テロが危険だから共謀罪は必要」に
通ずるものがある。

だいたいさ…獣医学部作ってもらえないなら、

四国をアメリカの51番目の州に入れてもらってでも…なんて、

四国の人が聞いたらどう思うの?



《おしらせ》

明日25日は朝7時よりTOKYO MX「モーニングCROSS」に出演します。
「獣医が足りない」を解決するには?
というタイトルで話します。

 

政治・社会問題 | - | -

「安倍改憲インタビュー」を“今年度最高のスクープ”と自薦する読売新聞の怪。

日本新聞協会の今年度の新聞協会賞候補作が発表されている。

毎年、各社が今年度のスクープ記事の中から自薦するものらしい。

 

平成29年度 新聞協会賞 編集部門応募作品

http://www.pressnet.or.jp/kks/list.php?s=1

 

一部抜粋すると…
 

 

〇朝日新聞

森友学園、加計学園をめぐる一連の報道

 

〇東京新聞

「テロ等準備罪」原案にテロ表記なしのスクープ

 

〇大分合同新聞社 

「別府署隠しカメラ事件」のスクープ 

 

〇日本経済新聞社 

ヤマト運輸の値上げ

 

〇NHK

安倍首相真珠湾訪問のスクープ 

秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さま同級生と婚約へのスクープ 

 

〇読売新聞

「憲法改正2020年施行、9条に自衛隊明記」安倍首相インタビュー

のスクープ 

 


…え!

 

読売新聞には、心底あきれた。

自社が自薦する「今年度最高のスクープ」が、あの安倍首相の

インタビュー記事だと堂々と胸を張って言っているのだ。
 

 

国会で首相から「読売新聞を熟読していただきたい」などと
言われて、そんなに嬉しかったのか? 誇りに感じたのか?

政府の広報紙扱いされたことを、そんなに自慢できると思って
いるのか?

 

メディアとしてのプライドのなさに、もう目も当てられない。

 

しかもこれって「スクープ」なのか。

読売新聞は、前川喜平氏の出会い系バー通いの記事を掲載するなど、
官邸と密着して、権力に歯向かう人間の人格攻撃に手を染めている
ことがもう明らかになっている。

ただ権力に擦り寄って、お口を開けて、ネタを貰っているだけじゃ
ないか。

 

大分合同新聞社の「別府署隠しカメラ事件」スクープのように、

記者の地道な努力で発掘し、報道に足る証拠を集めて報じられ、
共謀罪の議論とともに、社会問題として衝撃を投げかけた記事とは
まったく質が異なる。


読売新聞は「権力の監視」というメディアの役割を完全に見失った。



一国の最高権力者が、特定のメディアに登場することについて、
もっとピリピリとした空気で考え直さなければならないと思う。

以前、ゴー宣道場にゲスト登壇されたジャーナリストの青木理氏が、
記者クラブは批判の対象になっているが、もともとはメディアどうし、
権力者との距離をお互いに監視しあって均衡を保つという、
権力とメディアの癒着を防ぐ防波堤の役割があった、
と語っていた。

しかし最近では、担当する政治家の出世は、その政治部記者の出世と

つながってしまっている。
だからあっさり権力に取り込まれて、簡単に萎縮する。
お行儀のよい質問しかできない。

今村元復興大臣をキレさせたのは、フリーの記者。
菅官房長官にボロを出させたのは、普段は部外者の社会部記者。
会見場での「質問内容の事前通告」「質問は一人3回まで」という
“暗黙のルール”を知らずに、質問しまくったからこその出来事だった。

こう支持率が低下すれば、いよいよ政治部記者も萎縮する意味がなく
なって強気になるのだろうけれど(産経と読売以外)、
そもそも記者が支持率に左右されて態度を決めていたのでは困るよ。

 

この件に関しては、アメリカがうらやましい。
 

政治・社会問題 | - | -

産経新聞とネット民と価値の平板化

うちは歩いて5秒ぐらいのところにコンビニがあるから、

とっている東京新聞以外にも用があれば気軽に他紙を買うんだけど、

産経新聞だけは一部110円なのに、お金を払うのが以上に悔しく

感じるという。

 

今朝、ライジングの記事を書きはじめようとする瞬間に、

小林よしのり先生から連絡があって、産経新聞の一面トップ、
獣医師会&石破茂批判がひどいというので、記事にもできそうだし、

さっそく買ってきて真面目に読もうとしたら・・・

 

なんかもう、なに?
最初の段落でいきなり吹き出して笑ってしまったよ…。
産経新聞って、一面トップで小説書いてるの?
明日配信のライジングでたっぷりツッコミ入れているので、どうぞ
お読みください。

なかほどの『視線』というコーナーでは、阿比留瑠比氏が、
先日の閉会中審査での加戸守行前愛媛県知事の演説を「白眉」と
持ち上げ、在京各紙の翌朝刊で加戸氏の発言の扱いが小さかった
ことを不満げに書いていた。
「ただでさえマスゴミと呼ばれるようになって久しいマスコミは
今後、いよいよ信用を失い、軽蔑の対象となっていくのだろう」


どうなんですかね。

 


私なんかは、加戸氏が出てきたのを見て、まず、
「なんでこの人、この猛暑にマフラーしてるわけ!?」
と驚愕したあとは、(※今治タオルらしい。地元愛なんだね)


ただ延々と獣医学部誘致のための売り込み文句を聞かされている
ような気分になったし、
誘致の願望が強烈だったことはわかっても、それが公平で公益に
叶ったものなのかという視点は欠落していると思った。
京都産業大学が断念せざるを得なかった理由にもなっておらず、
なるほど、老紳士の皮をかぶった安倍晋三なんだなと思った。

切々とした話しぶり、「いろいろわかっておられるご高齢の方」
という雰囲気を醸し出す様子から、まるでキーパーソンがついに
沈黙を破ったかのように勘違いして騙された人は多いんだろう。

 


そしてどうやらSNSなんかでは、産経・阿比留的な見方をする人が
多いらしい。なぜ大きく取り扱わないのか、と。
うーん、しかし阿比留氏の言い分って、いかにもネットと親和性が
ありそうだなって感じだ。

ネットはどんな意見も価値基準なく、平板に垂れ流されている世界だ。
「メディアが報じない真実!」みたいな煽り文句で、

リテラシーのない人達を煽ってPVを稼いで金儲けをする人間が跋扈

している状態だし、
本来ボツになるような書き込みでも、同じボツの目線に拾われて、
同意され、まるで市民権を得たかのように錯覚してしまう。

そこに、「民主主義とはなんだ!」が変に融合して、
なんでも等しく同じ分量だけ報じるのが正義であり、
報じない部分があるのは不誠実で信用ならないという言説を信じ込む
のかもしれない。

しかし、等しく同じ分量だけ報じることがメディアの役割なのか?
必要なのは、権力の監視であり、公益・公論のための言説だろう。
そのために「公」の価値基準から、取り扱う記事の優先順位が決まる
のも当然だと思う。

けれどこの頃は、テレビを見ていても、誰かが発言した後に、必ず
「ーーという、あくまでも、〇〇さんのご意見ですね」
というようなフォローが入って、
せっかく公論を語ってくれている人がいても、
すべて「自論のひとつ」に平板化されてしまう。

どうなんですかね。

いつから、平らな世界を目指しているのか?
すごく病んでいるんじゃないかと感じる。

 

日誌 | - | -

頑丈な祖母

昼間ずっとクーラーの効いた事務所で仕事していたら、
夕方になって具合が悪くなってきて、こめかみが圧迫されるような
不快な頭痛がまだつづいている。
自分の部屋にいるときは「29℃の弱冷房」か「除湿モード」しか
使ってないから体が合わないんだな。
快適な室温って大事だよね。
「夏は24℃だ!」みたいな人とは付き合えないもん。
もしも私が婚活するなら、年収とか趣味とかのほかに「室温設定」
を知りたいよね。

 


ところで。
森友学園問題が噴出していたころ、
うちの実家では、92歳の祖母が自転車でイオンへ行く途中、車に
ひかれて大腿骨を骨折して入院してしまっていたんだけど、
無事に退院して落ち着き、また一人暮らしをはじめた。
92歳で大腿骨が折れても無事に退院できるって、頑丈すぎる。
救急車で運ばれたときは、病院の先生が
「じ、自転車に乗ってたんかいな!?」
と驚愕してたらしい。

一般的には「高齢者が足を骨折して入院」って、もうそのまま…
っていうイメージがあるけど、うちの祖母の場合、85歳ぐらいの時
にも自転車で転んで大腿骨を折って、でも復活して、その後グアム
だかサイパンだかでサングラスかけてバナナボートに乗って記念写真
撮って返ってきたという経歴があるんだよね。

前回のときは、「こんなとこにおったらボケるわ!」と言い出して、
勝手に退院(脱走)して自宅でお茶を飲んでいるところを発見され
たんだけど、今回もやっぱり脱走して大変だった。
「同部屋が寝込んだ年寄りばっかりで辛気臭い」
って文句たらたらだったらしい。

手術後、まだ回復できるかどうかわからなくて、車椅子になるかも
しれないねと話していた時期は、さすがに不安になったらしくて、
「安倍昭恵さんがお見舞いにやってきたのよ!」
と言い出したりした。いよいよボケたのでは…と思ったんだけども、
それも入院中の不安な一時期のみで、すっかりシャキシャキしている
ようだから、よかった。
もちろん、自分の足ですたすた歩いている。

退院するときは、「自転車で帰る!」と言いだした。
さすがにそれは許可しなかったみたいだけど、そのうち乗り回すん
じゃないだろか。
母親が、たびたび買い物へ連れて行くんだけど、冷蔵庫をのぞくと、
それ以外に勝手にあちこち一人で買い出しに出ているようだ。


「殺しても死なない人っているよな…たぶん、干支がもう一周する
とおもうわ…」

母のコメント。






 

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開学時期未公表なのに開学準備できた加計学園の怪

京都産業大学が、獣医学部新設断念を発表し、記者会見を行った。

<広域的に獣医学部のない地域に限る>という規制強化について、

黒坂光副学長は、


「『広域的』ということが本学にとって、ちょっと不利だな
とは思ったが、
それだけをもって対象外になったとは思って
いなかったので、引き続き継続
して見守っていた」

 

という。

不利になったとは思いつつも、かなりの研究実績があって、構想にも
自負があったそうだし、となりの大阪府に獣医系学部があっても、
うちは京都だから大丈夫では? という希望はまだあったのだろう。

ところが、2017年1月に政府から出された告示によると、

<一校に限る><2018年度開学>という条件が加わっていた。

 

「獣医学部の開学時期が平成30年4月と知ったのは、事業者が公募された

今年1月のこと」

 

「構想はいい準備ができたが、準備期間が足りなかった。

その後、加計学園が申請することとなり、国際水準の獣医学教育に足る、

十分な経験、質の高い教員を必要な人数確保するのは困難と判断した」

 

赤字の部分が特に大事なところだ。
ネットのおバカちゃんたちが、
「人材不足で断念したんじゃないか、不透明な決定とは思ってないそう
じゃないか! 安倍ちゃん冤罪!」
とか言ってるらしいが、本当にばかなのか?

安倍首相は「二校でも三校でも、日本中を獣医だらけにしてやるぜ!」
と息巻いていたじゃないか。
だけど、実質、教員の取り合いになってしまい、開設どころじゃないと
いうことが明らかになったわけだ。
これは、安倍首相がいかに「何もわかってないか」がよくわかった、
赤っ恥の瞬間である。

さらに、こんな重要なことも語られている。

 

「2018年4月開学は考えていなかった。

国家戦略特区の岩盤規制に穴を開ける、開けないが決まっていない段階。

認定されても、そこから文部科学省の認可申請をクリアする必要がある。

通常の単独申請ならば、文科省への申請が認定されれば開設できるが、

今回のケースは違う。

大学が準備をするスタートは、そこ(開学時期)を確認した上でないと、

人、建物、設備は整えられないと感じていた

 

50年間新設が認められなかった獣医系学部、それがまず認められるのか
どうかもわからない。
さらに、開学時期がわからない状態で、大学がリスクをとって、不動産
を抑えたりゼネコンに見積もりしてもらうこともできない。

感染症の研究を行うのだから、ただ校舎を建てるだけでもないはずだ。
危険なウイルスの実験に耐えうる厳重な専門設備、耐震設計も必要で、
町の工務店に頼んで、さくさく材料を揃えて、ハイヨと建てられるもの
でもないだろう。

また、ぜひ招き入れたい教授がいても、声がかけられない。


「うちが新しく建設する研究施設で教鞭をとってください」
「いつから?」
「それはまだ未定です」


これでは誰も信用しない。信用できないのにいまの職場を整理しようと
考える人はいない。

 


ここで、加計学園の開学準備の不可解さが浮き彫りになっている。
京都産業大学は、開学時期を知らされておらず、いまだ構想の段階から
実際にアクションできずにいる状態だったにもかかわらず、
加計学園のほうは、2015年の夏からすでに教員集めに乗り出していた。

さらに、まだ事業者募集の告示もされていない2016年10月には、
すでに、土地のボーリング調査を行っていたのだ。


ここが最も重要な部分だろう。
加計学園は、なんで自信満々にこんなことができたんだ?
知っていたんじゃないか?
「日本で一番の権力者が、開学させてくれる」と。

加計学園に勧誘された教員に、取材してみるべきでは?
相当横着な声の掛け方だったのかもしれないが、そこに「開学が確実」
という裏付けをにおわす発言があったかもしれない。

しかも、国会で、迫真の尋問をくりひろげていた自由党の森裕子議員が、
「2018年4月開学」の告示が出されるよりも前に、愛媛県今治市が、
この開学時期を明記した進行予定表をつくり、内閣府に送付していたこと
もすでに発覚している。
加計学園、今治市、そして国には「2018年4月開学ということで」という
共通認識があったはずだ。


記者会見から都合のいい文言だけを抜き出して、100字程度で安倍擁護
をする風潮に惑わされず、京都産業大学と加計学園の間にある大きな差、
これをちゃんと見て、深堀りしてほしい。



 

政治・社会問題 | - | -

加戸前知事の「愛媛県は加計ありきでした」演説に同情してよいのかな?

今朝の産経新聞の社説「加計問題 不毛な論争にけりつけよ」。

 

不毛だ、印象論だとケチをつけているが、不毛に終わらせようとしているのは

官邸だろう。議論を拒絶し、官僚に、必要な情報を隠蔽させるからだ。

当事者に事情聴取すれば真実がわかるのに、その当事者に発言させないよう

隠すから、むしろ自分で悪印象を倍増させているんじゃないか。

 

閉会中審査では、参考人招致された加戸守行前愛媛県知事が、

慢性的な産業動物獣医と公務員獣医の不足でいかに困っているかを理由に、

 

「我慢させられてきた岩盤規制に、ドリルで穴を開けていただいた。

『ゆがめられた行政が正された』というのが正しい発言ではないか」

「東京の有力な私学に声をかけたが、けんもほろろだった。愛媛県に

とっては、12年間、加計ありきだった」

 

と、獣医学部の開設こそが愛媛県の長年の夢だったのだと語った。
 

<東京モンは冷たいが、やっぱり岡山の加計サンはわたしら田舎モンの

気持ちを理解してくれる、わたしらがこんなに必死でやってきたのに、

なぜ、安倍叩きの具にされなければならないんだ……>
 

そんな老いた前知事の訴えに、耳を傾けた人もたくさんいるだろう。
その思い入れ、気持ちはわかる。
地方愛で一生懸命考えてきたところもあっただろう。

 

いや、しかし、情に流される前にちょっと待て。

 

同じように畜産獣医がほしい、鳥インフルエンザに怯えているという

地方はたくさんある。
 

じゃあその地方にもどんどん獣医学部を開設すれば、獣医が増えて、

必ず万全の態勢になるのか?
それだけの教育の質、教員の確保ができるのか?

 

10代20代前半の若者で、高額の学費をかけて獣医になった人たちが、

その大学を出たからといって、そんなに都合よく、喜んでその地方に

定住して働いてくれるだろうか?

 

その獣医学部のために流し込まれている超巨額の土地費用、助成金、

運営のための補助金をペイして、地方を豊かにするほどの存在になる

という、公益にかなった話なのか?

 

一私学に流し込んだカネのほうがはるかに巨額になって、

財政破綻を招き、自治体が教育ビジネスの食い物にされるような結末

に至ることはないのか?

 

そこが知りたいところなのだ。
加計学園のために、京都産業大学はむしろ「規制強化」されて排除された
ことの説明にもならない。

いくら老いた前知事が、この夢をかなえてくれと訴えたところで、

その夢が、<公のための夢>なのかどうかは、別の冷静な判断基準を持た
ねばならない。


 

一番の問題は、獣医のなかでもペット診療のほうが人気で、

畜産や公衆衛生はやりたがらない人が多いという現実なのだ。

特に畜産の獣医は、地方のあちこちに呼ばれて飛びまわっている。

先日、女性の畜産獣医が話すのを聞いたが、
馬の肛門から腕をつっこんで検査したり、鳥インフルエンザが発生して
つらい気持ちを押し殺して農家に殺処分を命じなければならなかったり、
本当に過酷な仕事ぶりだった。

 

月の3分の1しか自宅にいられず、小さな娘から

「パパと、お馬さんと、どっちが大事なの?」

と聞かれてしまったという。
家族を犠牲にする人の存在によって、畜産の質は保たれている。

 

独身なら、ますます定住できない境遇になる人も多いだろう。

結婚して家族を持つことが難しく感じる人も多いと、やはり産業動物の
分野は避ける人が多いのではないか?

 

しかし、だからと言って、獣医の全体数を増やせば解決するという
単純な話にはならない。


これは、農林水産省がまとめた家畜の飼養頭数と戸数の推移。

戸数は、畜産の大規模化によって、豚、肉用牛、乳用牛ともに軒並み低下

している。



 

ちなみに犬猫の飼育頭数も減っている。


 

大幅な人口減少が予測されている時代に、これが大幅に伸びるだろうか?

 

やはり、獣医の全体数を増やすことよりも、畜産獣医、公務員獣医の待遇面を

改善・強化・後押しすることで、
ペット診療よりも、畜産や公衆衛生に従事してみようと意識を向けること
のほうがずっと重要なのではないか?


地方のあちこちに、巨額の税金をぶち込んで、私学経営者の私腹を肥やすなら、

畜産や公務員獣医師になってくれる若者を援助することに直接お金を使って
もらうほうがよい。

そのまま私たちの食生活や公衆衛生に直結すると感じるから、納得できる。

よって、「総理のご意向」が出るまで、12年間いくらがんばっても開設に
至らなかった過去の「規制」には意味があったと考える。
「官邸の最高レベル」がゴリ押しした様子に、公益に叶う判断が伴っている
とは思えない。改革するなら、そこじゃない。

 

政治・社会問題 | - | -

きょうのいろいろ

ある小説家の先生の取材で、昼間、某大学を訪れたのだけど・・・。

 

若いって、ハツラツって、すごいよね。
猛暑のなか、こちらは汗だくでドロドロに溶けて、パソコン担いで
「肩と背中が痛いわあ…」
とか思いながら、あご突き出し気味でキャンパスをさまよったんだ
けど、そこかしこに、汗をかいても爽やかで、ぴっちぴちのままの
大学生
がいっぱい。
なんか、みんな、汗が、蓮の葉に落ちた水滴のように、ぷりっと
輝く玉のようになってる
んだよ。
茶髪も黒髪もパーマも、そよ風になびいてツヤツヤ健康的。
こちらは寝不足で細った髪が湿気吸って、もわ…もわ…。
10代、20代とともに並んで立ってはいけないと思ったわ。

 

お会いした先生とは、20年ぶり。
大学時代に文芸の講義を受けていた先生だった。
お変わりなく、かっこよかった。
当時も大人気の先生で、ほかの大学から潜り込んで授業を聞きに
来る学生がいっぱいで、席をとるのが大変だったな。

 

ほかの媒体の記事なのであまり詳しく書けないけど、
このごろは、ネットで検索して見つけたような、
「パッケージ化されたセンテンス」を繋いだものが「文章」だと
思っている人があまりに多いという話が印象的だった。
自力でオリジナルの文章を書ける人があまりに減った、と。
まるで、コンビニの食べ物しか食べたことがないように、素材を
自分で料理することを知らない、と。

 

たしかに、このごろ特にネット媒体の記事って、
読んでいてリズム感が狂う、つまづくような文章が多いもんな。
自称ライターに書かせたもので、職人の仕事じゃないなと思う。
あと、熱がなかったり。
これ「書きたい」と思って書いてないだろ、という。

 

「思想」とか「イデオロギー」と言われるものにも似たことが
言えると思う。
お仕着せの、パッケージ化された、具合のいいものを摂取して、
なんとなくお腹を満たしているだけのコンビニ脳。
もはやイデオロギーとも言えない、ただの「落書き脳」。
それは「落書き」に失礼か。落書きって創造的だから。

 

三浦瑠麗さんがゴー宣道場にゲストでいらしたとき、
自称保守のことを「インスタントラーメンみたいな保守」
表現されていて、うまいこと言うなあと面白く聞いていたけど、
昨今の権力擁護の三浦さんの言論を読み聞きするにつれ、
まるでインスタントラーメン化しているじゃない…と思ってしまう。

 

そして、そういうインスタント製品を礼賛する人たちに支持されて
お腹を満たしているのがうちの国の首相なんだからなあ…。
そりゃ、お腹弱いよね。胆力もないしさ。

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