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つれづれ日記

今日の日記。

 

その一
写真家の森山大道さんが、私の父の生まれ故郷である、
島根県のものすごく小さくてマイナーな村の写真集を
出していて、非常に驚いた。
1987年の夏撮影、まさに私が遊びに行っていた時期のもので、
思いっきり父の実家や、寺の外壁が映り込んでいるし、
近所の人しか歩かない裏道から、海辺までの道などが
あのモノクロの世界観で作品化されていて超仰天した。

 

1987年は、夏休みの自由研究のために、父と一緒に島根県と
三重県の海辺〜川辺の砂を拾って、顕微鏡で観察した年なんだ
けど、その砂を拾った場所まで写真になっていて、
見ていたら泣けてきた。
島根県のその村は、大昔にタタラ製鉄をやっていて、鉄を川で
運んでいた地域だから、海辺も川辺も砂鉄が混じっているという
特徴があったんだよ。

それが、ヤマタノオロチ伝説の赤い血の川のイメージにもつながって
私の頭のなかにずっとあった。ヤマタノオロチの尻尾から、
草薙剣が出て来たというのは、製鉄の風景から生まれた物語なの
だろうと私は思ってる。

 

森山大道って大阪の人だと思っていたけど、
どうやらお父様はその村に生まれ育った方で、
自身も子供時代はそこで過ごしていたらしい。
写真から、森山家と泉家はお墓まで同じ敷地とわかった。
これ、一年早く入手してたら、父に見せられたのになあ。
ものすごく感激しただろうに。
父は押し入れを暗室にするぐらい写真が好きだった。

 

 

その二
1961年にほんの一瞬公開されたきりだったフランスの映画
「金色の眼の女」がDVDで復刻されたということで、見た。
そんな大昔のモノクロ映画を観てもどうかなあと思ったけど、
美しくて仰天してしまった。

序盤、意味がわからなくて全くどうしようか怯んだものの、
主役のマリー・ラフォレの旦那が撮ってる映画というのもあり、
とにかくマリー・ラフォレを美しく魅せるための作品になって

いて、さらにどのシーンも完璧なまでに美が追究されていて、

構図もかっこいいので夢中になってしまった。
早送り、コマ送りしても、偶然画面に出たシーンがすべて
そのまま絵になるという。
自分は耽美主義の映画がけっこう好きなんだなとわかった。
マリー・ラフォレは、「太陽がいっぱい」でアラン・ドロン
の相手役をしてた女性だ。憂鬱で不機嫌な役が合っていた。

 

その三
カラー写真の草分け的な写真家、ソール・ライターの作品に、

白い雪道を、赤い傘を差した人が歩く有名な一枚があるのだけど、

 

 

私はずっとあの一枚は、「シェルブールの雨傘」の冒頭のシーン
から影響を受けたんだろうと思い込んでいた。
そしたら、今日になって、ライターの写真がなんと1950年撮影で、
「シェルブール」より15年も早かったとはじめて気が付いた。
どんだけセンスがよかったんだろう。

 

過去のことでいろいろ仰天した一日だった。

いまは門下生チャンネルの「ドキドキ男女論!」を聞いてる。
おもしろい。

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