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昭和の「乗っ取り屋」横井英樹

昨夜は、ずっと持ち歩いてちょびちょび趣味で読んでいた
横井英樹の本を読み終わって、かなり爽快な気分になっていました。
昭和の「乗っ取り屋」。ホテルニュージャパンを燃やした男。
ラッパーのZEEBRAのおじいちゃんです。

田舎の赤貧家庭に生まれてアル中の父親に虐げられた横井英樹は、
はやく大儲けして母親を楽にしてやるという執念だけを抱えて育ち、
尋常高等小学校を1年で中退。
10歳で東京に飛び出し丁稚奉公、すぐ独立してGHQ出入りの商人
となって財をなすと、白木屋乗っ取り事件で兜町に名を轟かせ、
石油や砂糖、ホテルなどの株を次々買い占めては、
「乗っ取るぞ!」
と脅して、血みどろの株主総会を繰り広げ、最後は高値でもとの
会社に売りつけるという方法で巨額の金を手にしていく。
恨みを買ってピストルで撃たれたって、へっちゃら!
体内に弾を残したまま復帰してきて、ぐずぐずしてる部下には
「お前らタマ2つしかねえだろう! 俺にはタマが3つあるんだ!」
と怒鳴り散らして鬼のように金儲けをむさぼる。
乗っ取られかけた企業と、横井との取引仲介人を務めていた
児玉誉士夫の証言では

「(横井が)4億5千万円を現金で持ってくるなら、この株を売って
買い占めから手を引いてやると言うので、そのように現金を積んだら、
『本当にあるかどうか確かめる』と言って、朝から夕方まで、
ひとりで4億5千万円を1枚ずつ数えた。あれは……病気だな」

そのうち、あの有名な「ホテルニュージャパン」乗っ取り。
ケチりすぎるあまり、防火対策や加湿設備の不備、特に消防署
からのスプリンクラー設置命令に従わないなど、不備を重ね・・・
ついにある夜、飛び込みで宿泊に来た泥酔状態の英国人客が
起こした寝タバコにより、ホテルはあっという間に大炎上!
33名死亡の大惨事に。

炎に炙られ高層階の窓枠にしがみついて助けを求める客が
次々と飛び降りて死んでいくという状況のなかで、横井英樹は
社員たちにホテル内の高級家具の搬出を命じていた・・・。

ZEEBRAはいつだかテレビ番組で、こんな風に語ってた。

「うちの実家は赤坂のデカい家で、目の前が防衛庁で、幼い頃は
AK47かかえた護衛の隊員をからかって遊んでいた。
たくさんお小遣いくれる気前のいいおじいちゃんだったけど、
小学生のある日、『おじいちゃん、ホテル燃やしちゃったー!』
って家族で大騒ぎになって…」

その頃は、オールバックに蝶ネクタイで拡声器を持つ横井英樹の
写真がうっすらと脳裏に浮かんで、ああニュージャパン燃やした人
かあと思っていただけだったんだけど、改めてその生涯読んでみると、
す、すんげーっすね・・・
こんな大物の悪党、いま、なかなかいないよ、と爽快感を抱くほど
だったのでありました・・・。

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