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ナンパにいそしむ男子は偉いのだ

「中年童貞」に関する記事をいろいろと読んでいるうちに、
とにかく金も肩書きもアウト・オブ・眼中な素朴な若者のうちに、
恋愛してセックスして失恋しておかないとだめなのね……と
ものすごく当たり前の感想が頭のなかに渦巻いた。
私は週に2回、新宿二丁目の真ん中で、
音楽をかけたり、カクテルを作ったり、ダンスショーの照明を
やったり、ホウキで床を掃いたりしているんだけど、
よく、遠方から「ザ・繁華街 新宿」を目指してやってきて、
途方に暮れてしまったという若い男の子たちと話すことがある。
「静岡からナンパしにきたんですけど、全敗なんですよ・・・」
女の子どうしが手をつないで暇そうに歩いていたので、
こっちも男2人連れだ、一緒に飲まないかと声をかけるも、
睨まれたり笑われたりして、まったく相手にされない、と。
当たり前だよ!
彼らは新宿二丁目がゲイ・バイ・レズビアンの街だということが
わかっていないのである。
「それは女の子カップルだから、いくら頑張っても無駄足だよ。
しかもキミたち前のめりすぎるし、どう見てもゲイには見えないし…」
とか教えてあげると、愕然として顔を見合わせたあと、
ハッとなにかに気づいて私を見て、
「お姉さん、も、もしかして男なんですか!?」
とか、はじまる。
胸板が薄いし、くびれてないし、ボーイッシュな格好をしているので、
状況を知り慌てた人には、そう見えるらしい。
なかには、うちはミックス(ゲイもストレートも誰でも入れる店)だし、
私は女だよ、と
しっかり説明しているのに、
衝撃のあまり、脳みそが停止して
完全に男だと思い込んでしまい、
一緒に記念写真を撮って欲しいと言われてフレームに収まったこともある。
「ナンパだったら靖国通りに出て、歌舞伎町へ行くのがいいと思うよ」
iPhoneで地図を開き、頭を突き合わせて作戦を練っている。

「すみません! ご親切に、ありがとうございます!」
丁寧に挨拶をして、笑顔で手を振り、いざ出陣の彼ら。
がんばってねー!
立ち並ぶ店の様子や、街を歩く人間の様子をよく見れば、
普通の繁華街ではないことはすぐにわかるのに、
どうして私に指摘されるまで気づかないかなあ。
前のめりすぎるんだよなあ。

なんて、ちょっと笑っている自分がいたけど、
中年童貞を知ると、やっぱあの子たちは偉いよ!
青年よ、前のめりに恥をかき、傷つかなければ。
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